劔岳【八ッ峰6峰Cフェース~北方稜線で本峰へ②】
7月26日 【二日目】
02:00へ起床して、03:00過ぎにテン場を出発しました。今日はCフェースを楽しいんで、八ッ峰を縦走し、北方稜線で本峰を踏む予定で出かけました。04:30頃にはご覧用に明るくなってきました。きれいな鹿島槍のシルエットがたまりません
長い長い、長次郎谷をひたすら歩き続けますが、どうやら先行者が2名いらっしゃいました。
大きなシュルンドはありませんでしたが、この先、亀裂になるだろうなと思わせる箇所はチラホラ。
06:50頃取付きに到着しました。前回登ったDフェースと、今回登ろうとするCフェースを比べて見ると、違いがよくわかりました
これはDフェースですが、見るからに悪そうな風貌を漂わせる?感じですが、登り始めるとそんな事も無いのかもしれません
取付きはこんな感じになっていました。(写真提供:三重県・金丸さん)
先行者のお二人が登られ、いよいよ私達の番。1Pは私がリードです。取付きが雪渓に隠れていた為、やや左側よりスタートしました。
2P目確保をしていると、突然雷が響き渡りました・・・すごい音でしばらく続きました。先ほどまでの天気と違い、急にガスが掛かり悪くなり始めました。(後ほど先行者の方達に確認すると、雪渓が崩れた音だったようで、上からは丸見えだったそうです)
3P目の終了点付近、ここは僕がリードしたパートの中で、一番面白い所でした。
長次郎谷のテン場が見えました
4P目はY田さんのリードでしたが、トップアウト出来るかな?と、進みましたが案の定足りませんでした。本来切る場所よりも少し上に切りましたので、通常の確保地点ではないようですが、しっかり確保してもらいました(写真提供:三重県・金丸さん)
写真では分り難いですが、ナイフリッジの場面です
ナイフリッジを通過中の私のようです(写真提供:三重県・金丸さん)
そのまま僕がトップアウトして、Cフェース完了となりました。二人とも初めてでしたので、不安もありましたが、景色を除いては大満足でした
さぁココから八ッ峰を頭まで縦走です。多分6峰の懸垂箇所の前あたりだと思いますが、来た道を振り返るとこんな感じです
6峰の頭?を過ぎた所で、振り返った図です。ガスが酷く、景色もありませんし、段々自分の居場所がどこなのか?わからなくなりました。ただ、踏み後はしっかりとあるので、心配はしてませんが、この後7峰で色々迷いました
いくつかピークを巻いていると、「こりゃ?いったいどこなんだ??」と確か7峰は稜線を歩けると聞いていたので、取付こうと思っていたのですが、適当な個所がわかりませんでした
確かこれだったと思いますが、ここを稜線に向けて、登り返した個所だと思います。とにかく浮石とルートが不明瞭で苦労しましたが、稜線に抜ける事が出来て一安心でした
ガスの切れ目から熊の岩上部が見えました。結構ずたずたです
左にチンネが見えました。二組くらいのパーティーが見えます。もう一度チャレンジしたい場所です
三の窓方面
その後7峰の頭付近で、先行者の方達が見えたので、懸垂は2回刻んだ方がいいと教えてもらい助かりました。(この写真は8峰への登り)
これが7峰の懸垂箇所です。
遂に8峰の頭へ到着しました。長次郎谷上部の右俣ですが、繋がってるように見えますが・・・?
本峰です
明日計画の源次郎尾根と後ろには、朝出発した剣沢キャンプ場が見えました
これが8峰の頭(池ノ谷頭付近より撮影)頭より懸垂を2回やりましたが、頭から1回目の終了地点までは見えますが、その後が見えず、先行者がどのように下りられたかわからず、近くにあった懸垂用のスリングに架け替え、2本目の懸垂下降で私は無事に着陸出来ました。所が2番手が降りようとした瞬間、岩棚が崩れたそうです・・・。幸いチンネのパーティーはまだだったようで助かりました。Y田さんもロープがあったおかげで、助かりました。危なかった場面でした。後ほど先行者の方達に聞いた所、危なさそうだったので、少し登り返した所から降りられたようです。ほんと知らないと危険が増す事を学習しました
次は北方稜線を本峰に向けて歩き出します。先ほどの事もありますので、経験者の2人に付いて行こうと心に決めました
ガレ場を歩き、所々でガスも抜けたり、ガスったり・・の繰り返しです。先ほどの八ツ峰が顔を出しました
長次郎の頭付近だったと思います。やはり付いて行くばかりではルートの記憶があいまいになりますね
とにかく足場も悪い所が多く、気が抜けない箇所が続きます
こんな不安定な岩場を歩きます
やっと、しっかりとした岩場が見え始めました。本峰の近くです
14:24 登頂する事が出来ました。北方稜線では先行者のお二人に、お世話になり大変感謝でした。しばらく4人で雑談をし、一般ルートにて剣沢へ戻りました
3日目の「源次郎尾根」へ続く